カラー

海の色が違って見えるのは3つの原因があります

投稿日 2019年07月16日

ビーチリゾート

 

7月15日は“海の日海です。海の日は、1996年(平成8年)に施行された祝日の一つです。制定当初は7月20日でした。2003年(平成15年)の祝日法改正(ハッピーマンデー制度)によって、現在のような7月の第3月曜日になりました。

 

「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う日」ということですが、どういう祝日なんだか今一つ知られていない感じがします。「世界の国々の中で“海の日”を国民の祝日日本国旗としている国は唯一日本だけ」らしいです。それならもう少し盛り上がってもいいように思いますが、○○日と固定されずに毎年日付が変わる祝日だということと、「小さい頃はなかった…」という人も多いことでなじみが薄いのではないでしょうか。

 

せっかくの海の日ですから、海の色について考えてみたいと思います。
私たち日本人にとって海の色と言えば“青”ですが、地球上のすべての海がそうかといえば、違います。日本の子供は絵を描くと海を大体“水色”に塗りますが、中国の子供は“黄色”に塗ります。中国の河川はその本土を覆う黄土を押し流すので、茶褐色です。長江もそうですし、上海の市内を流れる黄浦江(こうほこう)も蘇州河(そしゅうが)も茶褐色です。黄河にいたってはその名の通りまっ黄色で、その押し流す大量の黄土が海に流入するので、その海は黄海と呼ばれます。中国の人にとって海の色は“黄色”です。

 

アラビアとアフリカの間に紅海という海があります。旧約聖書金の十字架の「出エジプト記」にモーゼがエホバの神に助けられ紅海を割り、渡っていくさまが描かれています。後に続いて渡ろうとしたエジプト軍は紅海に沈むのですが、その血で海が紅く染まり、紅海になったと言われています。本当のところは藍藻類(らんそうるい=光合成によって酸素を生み出す細菌)のトルコデスミウムの大量繁殖によって赤くなります。ずっとではないですが、紅海は赤い海です。

 

日本の海は青いと言いましたが、どれも同じ青ではありません。北海道のオホーツク海や本州の海は濃い青や黒っぽい青に見え、沖縄の海ではエメラルドグリーンや鮮やかなマリンブルーに見えると、色が全然違います。そもそも水の色がなぜ青に見えるか不思議ですね。

 

色は光がなければ見えません。夜電気を消すと真っ暗になって何も見えなくなるように、光がないと色は存在しません。光の中には虹虹と同じ7色の色の光が含まれています。それぞれ波長が違う光なのですが、その7色の光のどの部分を物体の表面が反射するかで物の色が決まります。7色の光が全て含まれると白い光(太陽光赤い太陽や蛍光灯蛍光灯など)になります。

 

海では光は海中まで進んでいきますが、その途中で波長の長い順に光が水に吸収されていきます。
まず最も長い波長の、水深が深くなるにつれてと吸収され、深くなればなるほど吸収されにくい青系の短い波長の色が残ります。

 

深くなると青が残っていくということは、浅ければ浅いほど黄色や緑はまだ残っていることになるので、浅い場所では海の色は赤だけが抜けた状態になります。ちなみに、実際には水は透明なので、何メートルもの距離を通過しなければ透明のまま。水面付近の赤や橙の色が残っているのはせいぜい10cm程度です。
この深さだと水は透明に見えるため、水の色が光の散乱で赤や橙に見えることはありません。

 

私達はコップで飲む水水のグラスや洗顔水泡、シャワーの水シャワーを浴びる赤ちゃん、洗濯水洗濯物など水の色は透明だと思って使っています。生活で使っている水では光が水を通過してしまうのでその先にある物体に反射してその物体の色が目に入り、水は透明に見えます。

 

では、沖縄の海がなぜエメラルドグリーンエメラルドグリーンのハートに見えるのかというと、
①海が遠浅であること
②砂が白いこと
③水が濁っていないこと
が関係します。

 

海が浅ければ浅いほど、黄色や緑が吸収されないまま光を通さない地面に到達することになるので、遠浅の海の場合、青色に黄色や緑が残った色、つまり、エメラルドグリーンとなります。しかし、遠浅の海であれば水の色だけでなく、地面の色も関係してくることになります。

海の色がエメラルドグリーンでも、地面の色が茶色であれば、キレイなエメラルドグリーンにはなりません。つまり、砂の色が白ければ白いほど本来の色がきちんと見えて、エメラルドグリーンになるのです。

 

海の砂ビーチはサンゴ紅いサンゴが砕けたものやブダイという魚がサンゴを食べて排出したもの、有孔虫の死骸などからできていて、主に石灰質のものが多く、色は白っぽくなります。ですが、本州の砂は山山から出てくる砂で赤みを帯びたものや黄色っぽいものが川に流れてきて海に到達したのと、海でできたものが混ざっています。また、火山質のものや粘土質のものが含まれると黒っぽい色になったりもします。つまり本州の砂は多くが陸地の砂が海に出て堆積したものです。沖縄の島には河川がなく、陸地の砂が運ばれてこないので、海の砂ばかりになり白い砂になります。

 

沖縄の海は本州の海やオホーツク海に比べ当然ながら海水温度が高いです。海水温度が低いと酸素・二酸化炭素が液化して海水に含まれるようになります。そのため本州周辺の海水は他の成分が混じり合い混濁(こんだく)したように見えます。また、海水に含まれている酸素などの栄養分が多くなるとプランクトンが豊富になります。海水温度が高いと栄養素は少なくなり、プランクトンの生育も少なくなります。プランクトンが多いとそれをエサとする魚鯛は多くなりますが、水が濁り暗くなります。

 

つまり、沖縄の海と本州の海では
①水深が違う(浅いと緑の波長が残りエメラルドグリーンに)
②砂の色が違う(海からの砂か陸からの砂か)
③水温が違う(水温が高いとプランクトンが少ないので水の透明度が高い)
という要因で色が違って見えるのでした。

 

私はイタリアにいたときに夏休みで子供のころから憧れていた“コートダジュール”のニースへ行った時に海で泳いだことが忘れられません。ビーチは砂浜ではなく、裸足で歩くと痛いぐらいのゴロゴロとした石浜でしたが、砂がベタベタと身体につくこともなく、湿気が少なくカラッとした暑さで、日本で海に行くと、あまり長時間いられないのですが、ニースの海は「ずーっとここで過ごせる」と思えるほど気持ちが良くて、お昼前から午後6時ぐらいまでビーチで過ごしていました。背中にコーヒーマシンを背負ったおじさんがビーチで過ごす人達に「カッフェ!カッフェ!」と言いながらコーヒーコーヒーを売り歩いていて、日本のビーチとの違いが楽しかったです。

 

今は海へ行くことはほとんどなくなってしまいました(プールは行くのですが…)。やはり塩でベタつく感じや砂が付くことがあまり好きではないのと、一緒に行く姪が、近頃よくテレビなどで“海の危険生物どくろ”を紹介しているのを見て、「海は怖いから嫌だ」というので、足が遠のいています。
私はもっぱらおいしい海の幸刺身を食べて、海の恩恵に感謝して親しむ派で行きたいと思います

 

————————————————————
HADAEMI KYOTO 店長 竹村禎子

カラー&イメージコンサルタント
・文部科学省後援 ファッションコーディネート色彩能力検定1級

色彩検定ロゴ
・商工会議所認定 カラーコーディネーター検定(ファッション色彩)1級
・文部科学省後援 色彩士2級

色彩士ロゴ