カラー

お盆のお供え物につけるのし紙の色が“黄白”なのは関西だけです

投稿日 2019年08月13日

盆提灯

 

今週はお盆休み期間の方が多いと思います。
お盆(おぼん)とは、日本で夏季に行われる祖先の霊霊を祀る一連の行事のことを言い、祖先の霊が子孫の元を訪れて交流するという、日本古来の祖霊信仰と仏教が融合して出来上がったものです。

かつては太陰暦の7月15日を中心とした期間に行われていましたが、明治期の太陽暦(新暦)の採用後、新暦7月15日に合わせると農繁期農夫と重なって支障が出る地域が多かったために、新暦8月15日をお盆(月遅れ盆)とする地域が多くなり今に至ります。
お盆の行事には地域によって色々なものがありますが、有名なものとしては 次のようなものがあります。

 

【迎え火】
13日夕刻の野火を迎え火(むかえび)と呼び、ご先祖の霊をお迎えします。以後、精霊棚(しょうりょうだな、盆棚とも言います。仏壇の前に敷物敷物を敷き、経机経机か小机を置き、仏壇から取り出した位牌位牌を安置し、精霊馬精霊馬(しょうりょううま)やお供え物と共に置いたもの。先祖や家族の霊がお盆の間滞在するお部屋のようなもの)の故人へ色々なお供え物をします。 地方によっては、故人がいない墓お墓に行って掃除などをする“留守参り”をするところもあります。御招霊”(おしょうらい。御招霊棒松明というものに火をつけて、グルグル回しながら「御招霊~御招霊~」と唱える)など大がかりな迎え火も行われたりします。

 

【送り火】
16日の野火を送り火(おくりび)と呼び、お盆に戻ってきたご先祖の霊を黄泉の国へとお送りします。京都の“五山送り火大文字は有名ですね。この“五山送り火“はよく、代表する大文字山の“大”の字が焼ける光景から“大文字焼”和菓子どら焼きのような名前で呼ばれているのですが、“五山送り火”が正式な呼び名です。

私の家からは、“大文字”“船形”“左大文字”がきれいに見えます。昔は“妙法”も見えたのですが、今は視界を遮る建物高層ビルが建ってしまい見ることができなくなりました。残る“鳥居形”は山が低いことと一番離れていることもあり、昔から見えませんでした。小さい頃はよく家の屋上でBBQBBQをしながら“五山送り火”を見ていたので、とても楽しみな行事でした。今でもたまに行いますが、大人になると準備の大変さが身に染みて(特にここのところ猛暑ですし)中々腰が上りません。

 

他には、奈良高円山大文字など15日に送り火を行うところも多いです。
また、川へ送る風習もあって灯籠流しが行われたりします。山や川へ送るのは、故人の霊が山や川にいるという信仰に則っていて、地域によっては「地獄の窯が開くお盆の時期に池池や川川、海海などへ無暗に近づいたり、入ったりしてはいけない」という言い伝えもあります。

故人を送る期間は、16日から24日までで、お迎え同様にお墓参りなどをします。

 

【盆踊り】
15日のお盆の翌日、16日の晩に、寺社の境内などに老若男女が集まって踊るのを盆踊り盆踊りといいます。これは地獄での受苦を免れた亡者たちが、喜んで踊る状態を模したといわれています。夏祭り祭りの提灯のクライマックスになります。
近年では、場所は「寺社の境内」とは限らなくなっていますし、宗教性を帯びない行事として執り行われることも多くなっています。典型的なのは、駅前広場やグラウンドなどの人が多く集まれる広場に櫓櫓(やぐら)を組み、露店露店などを招いて、地域の親睦などを目的として行われるものです。
お盆の時期に帰郷する人も多いことから、それぞれの場所の出身者が久しぶりに顔をあわせる機会としても機能しています。

 

なお、新しく行われるようになった盆踊りは、他の盆踊りとの競合を避けるために、時期を多少ずらして行われることも多いです。これは、新興住宅地などでは、「盆の最中は帰郷しており、参加できない人が多数いる」などの事情も関係しているものと思われます。また、宗教性を避けて“盆踊り”とは呼ばないこともあったりします。(そういえば先週家の近所のみやこめっせで行われた盆踊りは“江州音頭フェスティバル”という名前でした。)

 

地方や宗派によっては、お盆の期間中には、故人の霊魂がこの世とあの世を行き来するための乗り物として精霊馬精霊馬(しょうりょううま)と呼ばれるきゅうりやナスで作る動物を用意することがあります。4本の太めの串やマッチ棒、折った割り箸などを足に見立てて差し込み、馬、牛として仏壇まわり、精霊棚にお供え物とともに置きます。きゅうりは足の速い馬に見立てられ、あの世から早く家に戻ってくるように、また、ナスは歩みの遅い牛に見立てられ、この世からあの世に帰るのが少しでも遅くなるように、また、お供え物を牛に乗せてあの世へ持ち帰ってもらうとの願いがそれぞれ込められています。

 

私はテレビなどでは見たことはありますが、実物は見たことはありません。実は関西~九州までの西日本は精霊馬を作る風習がなく、主に東日本で作られているようです。どうりで見たことがないと思いました。因みにお盆が終わった後も精霊馬に使ったきゅうりやナスは食べてはいけないそうです。昔は川に流していたそうですが、今は新聞紙新聞に包んで可燃ごみに出す人が多いとのことです。

 

お盆に帰省される際には、お供え物を持参される方も多いと思いますが、のし紙の色も地域によって違います。

のし紙のし紙は、贈答品を包むときに使われます。かけ紙にのしのし飾りの飾りとか水引”とか“御仏前”などの表書き”が印刷されています。
ただ、かけ紙の右上に“のし”飾りが印刷されたものはお祝いごとに使用されるものです。
法事などの弔事に使用されるのし紙は、“のし”飾りが印刷されていない、弔事用の水引や表書きが印刷されたものだけを使用します。
お供え物にのし紙をかけるのは、故人に対する敬意を示すとともに、遺族へのいたわりの心を表明するためです。

 

お供え物には、結び切り水引 結び切りという結び方の水引が印刷されたのし紙をかけます。
“結び切り”の水引とは、一度結んでしまうと、ほどけないような結び方で、弔事とか結婚などの出来事は繰り返したくないことを表します。ですから、一度きりで繰り返したくない出来事に対して贈答する場合に、贈る品物に使われます。

 

お盆の時の水引には全国の多くの地域で黒白が使われていますが、関西では黄白を一般的に使っています。関西でも、初盆やお葬式などでは、黒白の水引きを使いますが、それ以外のお供え物には、黄白の水引を使います。
黒白の水引のは黄泉の国の色、は死者の魂を表しています。黄白の水引は、昔京都で宮中の献上品に“紅井水引(くれないみずひき)という一見黒に見える濃い緑色(実は玉虫色)のものを使っていて、黒白だと“紅井水引”と間違えてしまうので黒白を避けたことが由来だとされています。黄色は黒の次に尊い色という位置づけでした。

 

相手方がどの地域にお住まいになっているかによって、水引の色も変えないといけないですね。
関東の女性が旦那様の関西の実家に帰省する時など、白黒ののし紙で持参すると、「不吉な!!」などと思われてしまうかもしれません。地域ののし紙の色が分からない場合は、購入するお店で聞いてみることをお勧めします照れ笑い

 

ただ最近はのし紙を色や水引の結び方、表書きなどルールが色々あって難しく感じる人が多く、のし紙をつけないことが増えてきましたが、年配の方老人への贈答品や正式なものなどにはやはりつける必要があったりもします。私自身のし紙をつけることはほとんどないですが、これも日本独特日本国旗の文化だと思いますので、継承していきたいな…と思います。

 

「お盆=夏休み虫取り少年という感覚でいましたが、お盆には様々な意味のある風習がありました。毎年お墓参りお墓だけには欠かさず行っていますが、今年は少し改まった気分で行けそうな気がします

 

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HADAEMI KYOTO 店長 竹村禎子
カラー&イメージコンサルタント
・文部科学省後援 ファッションコーディネート色彩能力検定1級

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・商工会議所認定 カラーコーディネーター検定(ファッション色彩)1級
・文部科学省後援 色彩士2級

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